町工場の技
ここでは「鯔背家3ccブランド」の商品を作り上げている町工場職人の様々な加工技術や技について説明いたします。
エッチング加工とは?
化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工技法のことです。
使用する素材表面の必要部分にのみ防食処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食・食刻することで目的形状のものを描きます。
もともとは銅版による版画・印刷技法として発展してきた歴史があります。
簡単に言えばエッチングとは酸で溶かして凹ませる加工技術のことです。金属やガラスの加工に使われており金属の場合は彫られた状態、ガラスに施した場合にはスリガラスのように仕上がります。
シルクスクリーン印刷とは?
版材に絹(シルク)の布を使った印刷方法。(現在では絹布ではなく専用に開発された化学繊維糸を使う場合が多い) 絹目の間からインクをヘラで擦ることで適量押し出し、元版の空隙から印刷物にインクを乗せ転写後に高温乾燥を施し焼付け処理をおこないます。
古くは学校などでわら半紙に印刷 していたガリ版印刷やプリントごっこなどもこの一種といえます。
ワイヤ放電加工とは?
放電加工というのは簡単に言うと火花で金属を彫る加工法です。
ビルの建設現場で鉄骨を溶接する火花やみじかではコンセントを差し込むときに火花がでることがあります。このように空気中で火花がでるとその部分は高温に溶かされます。
大きな火花では大きく溶け込み、小さな火花は小さく溶け込みます。このような火花を金属に対して液体の中で発生させるとどうなるでしょうか?火花を発生させると発生部分の金属は溶けます、そして火花を止めると、溶けた部分は液体中で急激に冷やされ激しく飛散し残った部分は穴のようになります。
放電加工はこのようないわばカミナリ現象を起こし金属を加工する技法です。
ワイヤ放電加工はこの原理に基づき、髪の毛ほどの細いワイヤを送り出しながら加工物との間で放電を繰り返し糸鋸で切るように自在な形にくり抜いていく加工物と接触しない非接触溶融加工です。
メラミン化粧板とNC旋盤加工とは?
熱硬化性樹脂を紙に含浸させ乾燥させた含浸紙を何枚も重ね合わせて、高温、高圧で積層形成した厚さ0.4〜1.2mmの化粧材です。耐久性に優れたメラミン化粧板は豊富な色柄による優れた多種性、表面物性を持つ天然素材をしのぐ高機能意匠材です。
身近なところではキッチンの扉や飲食店のテーブル、電車の内装等住宅や店舗、公共施設等で幅広く使用されている素材です。印刷したシート紙を合板に貼ってあるプリント合板とはまったく異なる品です。
またこのメラミン化粧板をカット加工するためにNC旋盤加工を用いております。これは旋盤機器に数値制御装置を取り付け、刃物台の移動距離や送り速度を数値で指示し指示された正確な型に加工する方法で現在ではパソコンを用いてのCNC制御 が主流となっています。
レーザー加工とは?
レーザー光線のもつ直進性,高密度パワー,集光性を利用して,生産加工の手段に用いること。
被加工物の硬度に無関係に加工できるため,金属をはじめプラスチック,ガラス,木材,紙などの多様な材料を対象とし,切断・穴開け・溶接・焼入れなど広範囲な用途に用いられる。
アルミアルマイト加工とは?
希硫酸やシュウ酸などの薬剤を用いて、アルミニウムを電気分解することにより、表面を 電気化学的に酸化させ、表面を電気化学的に酸化、酸化アルミニウムの皮膜(アルマイト層)を生成し染色画像を形成、染料をアルマイト層に侵漬させた後、封孔処理して製作する加工技術です。
サンドブラストとは?
加工物の表面に向けて圧縮空気に研磨材を混ぜて吹き付ける加工法の事です。
サンドブラストは「砂(sand)が風(blast)で飛び、擦れて岩などが削れてゆく様」を見て開発されたと言われています。
この処理を専門におこなうサンドブラスターというキャビネット型の機械は主に工業用に多用されていますが、「磨く・削る」などの専門加工用途から、陶磁器、ガラス工芸品、石材などの表面処理、装飾、彫刻を施す為にも用いられています。